京都大学OB/OGの皆様
グライダー関係者の皆様
久しぶりにブログを書かせて頂きます、京都大学OB1年目の辻井と申します。
この度、11/16(水)-17(木) 福井空港にて、私辻井(京大OB)と、同期の山本(阪大OB)の2名で操縦教育証明 実地試験を受験し、無事合格することができました。
教官方、部員の皆様、OB/OGの皆様のご指導、ご協力のおかげで得られた合格だと思っております。この場を借りて心より御礼申し上げます。
今回は私が教育証明を取得した経緯と、試験当日の概要を、僭越ながらお話しさせていただこうと思います。
私は2年生の夏、京大教官である小林教官、山ア教官の勧めを受け、将来は学生教官として訓練生のサポートをしたいな、と思うようになりました。
そして2年生の秋頃に、学部4年生での教証取得を目標といたしました。初ソロや新人戦など、ライバルであり苦楽を共にした仲間・山本と教証合宿に参加し始めたのも、その頃からでした。
教証合宿では、主に田口教官、山ア徹也教官にご指導いただきました。操縦技量・知識・人格等、教官に求められるあらゆる要素について、自分を常に見つめ直し、改善していく大切さを、徹底的に教えていただきました。
コロナで飛べない期間も約1年半ほどある中でも、オンライン会議を活用し学科の練習をする日々でした。
教証合宿に参加し初めて約3年。
今年の10月頭の教証合宿にて、実地試験受験の経歴を充足し、教官方から受験判断をいただいて、本格的な受験準備に入りました。
実はその頃、自身の教官の資質についてかなり悩んでおり、苦しい日々が続いていました。それでも、とりあえず資格を取得してから自身の改善に努め続けよう、と割り切って、受験の覚悟を決めました。
そして気づくと試験は本番を迎えます。試験官は、私と山本の自家用実地試験の時にもお世話になった石橋試験官という方でした。不思議な縁ですね。
1日目 口述試験
僕は二番手でしたので、一番手の山本を待つ間の4時間は本当に落ち着きませんでした…。彼は試験が終わるなり、床に横たわっていました。僕も3時間半かかり、ヘロヘロになりました。
試験が始まると、まず操縦教員についての知識や考え方を徹底的に問われます。欠けている部分も多々ありましたが、自分の持つ考えは全て話しました。
そして、実際に教育する能力も試されます。3コマ学科しました。もうヘトヘトです。ミスが沢山あり、決して出来のいいものではありませんでしたが、なんとかやり切ることができました。
2日目 実技試験
出発前の確認の後、試験官を訓練生と見立てフライト前のブリーフィングを行いました。試験官はリアルに訓練生を演じ、私は教官として振る舞います。
その後はランウェイへ向かい、
1発目:デモフライト(全て自分の操作による、展示飛行)
2発目:インストラクション(試験官を訓練生と見立て、実際に操縦教育を実施)
と2回のフライトを行いました。
試験官は意図的にさまざまなミスをします。上空ではできるだけ指摘しました。
幸い天候には恵まれ、非常に穏やかな風のなかフライトすることができました。その結果2回とも落ち着いて飛ぶことができ、それなりに上手くいったと思います。
受験生のフライトが終わると宿舎に戻り、飛行後のブリーフィングです。まずは出来たところをしっかり褒め、より良くするための改善点等は3点ほどにまとめ、意欲を損ねず次の成長につなげられるよう工夫しました。
前向きなブリーフィングができると、とっても気持ちいいものですね。人に悪い点を指摘されるのは想像以上にストレスが伴うもの(特に慣れないうちは…。)。褒めることと、丁寧で前向きな指摘で、モチベーションを維持させられるような教官を目指したいです。
そして試験官から「判定は、合格と考えています」とのお言葉をいただけたとき、一気にホッとしました。勉強不足な点が多く不甲斐なさも山々ですが、なんとか合格をいただけて良かった…。山本や応援学生、教官方と合格の喜びを分かち合いました。
教証に合格はしたものの、自分はまだ48時間ほどしか飛んでいないひよっこパイロットです。操縦教員としても圧倒的に経験不足です。
今後はベテランの教官方にビシバシご指導・監督いただきながら、自身のスキルアップと安全性向上に向け邁進していきたいと思います。フライト以外の点でも、安全を管理し教育する、という立場で部を指導できるよう、訓練して参ります。
また、KUGCからのさらなる教官輩出もサポートしていきたいです。
部の後輩達の後席に座り、自分の手で空が飛べるようになっていく楽しさを共有できる日が待ち遠しいです。
KUGCが事故なく楽しく空を飛べるよう、気を引き締めて訓練に励みたいと思います。
まだまだ未熟者ですが、今後とも宜しくお願いいたします。