2020年11月25日

京大NF大野合宿 最終日 

2020nf_201125_4.jpgこんにちは、今合宿サブピストを務めました、3回の辻井です。
合宿5日目の様子と、合宿全体を通しての感想などご報告させていただきます。

この日は前夜に前線が通り過ぎたことで、一日好天に恵まれました。風は終日4〜6m/sほどで、条件が期待で来ました。
滞空もありましたが、2回の索切れなどのトラブルもあり、総発数は35発となりました。
この日の成果としては以下のようになりました!

4回佐藤 29,30thソロ
4回辻 28thソロ
3回辻井 39thソロ、単座初1000m

今日で4回佐藤さんが自家用実地試験受験に必要なソロ30発の経歴を充足しました!学部卒業後も自家用を取得しフライトする意欲があるそうですので、ぜひとも一緒に京大discusに乗って楽しみたいものです。
辻さんもまもなく30発を充足しそうです。辻さんも同様、discusに乗りたい!!とのことなので、楽しみです。

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また個人的には、この日は1時間チャレンジをしよう!!と意気込んでおりました。対流が出始めた(沈下が出始めた??)10:30頃、山崎教官に「辻井も飛びーや」と言われ、ASK13でチェックフライトをしてもらいました。しかしその時間、ランウェイ付近は全面マイナス3〜4の強い沈下帯。場周経路もずっと沈下で、逃げかえるように4分でランディング。ASK23チェックはオッケーと言われました。

しばらく沈下が強そうかな…と思いながら発航のタイミングを見計らっておりましたが、僕の着陸後まもなくしてASK13が上がり始めました。行くなら今だ!と思いすぐにASK23をラインナップ。先ほど上がった黄色いASK13,JA2108はかなり高い所にいます。
上空のJA2108を確認し、自分も淡い期待を胸に上昇しました。(山崎教官への報告を忘れており、出発前に無線で注意を受けてしまいましたが…)

上昇中はあまりプラスを感じませんでした。離脱後もランウェイ真上はまだ少し沈下というような印象であり、とりあえずエントリーポイントの北あたりへ向かうと、しっかりしたプラス2ほどのサーマルにヒット。事前に小林教官に口酸っぱく言われていた通り、バンク35度速度85キロで地平線一定!サージ法は1周に1回!のサーマル旋回を心掛け、無駄な動きをせず落ち着いたソアリングを心掛けました。サーマルがそれなりに大きく強かったのもあり、バリオはだんだん大きくなってプラス3ほどでみるみる上昇することができました。自分がソロでこれほどぐんぐん上昇するのは初めてであり、「いい日だなあ〜」などと言いつつグルグルしていました。バタバタせず一定の旋回をしていれば、上がれるサーマルならおのずと上がれるというのを実感しました。

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そういえばJA2108はどこだろう…ずっと
探していますが見当たりません。無線で高度ポジションを聞くと、どうやら自分より300mほど上にいるようです。ふと見上げるとそこには黄色い機体が。まさか同一サーマルにいたとは思わず、上空での機体監視の怖さと難しさを実感しました。(地上からみると、綺麗に同じサーマルで回っているように見えていたとのことです。)
今回は地上のピストからのサポートもあり指示をもらうことができましたが、今後ピストから見えないところで他機と近づいたときのことを思うとゾッとしました。サーマルでは旋回方向とサーマル上方の機体に、より一層警戒します。これ以降、頻繁に自機&他機のポジション、高度、状況を無線で確認するようにしました。

JA2108がブレイクしてくれたのでそのサーマルで1000mまで上昇!これもソロでは初めての経験でした。
その後も風上に伸ばしてはサーマルを見つけ旋回し、上りが悪くなるor南側の空域が近づいたらまた風上に伸ばし…というのをしばらく繰り返して1000m付近をうろうろしておりましたが、じきに地上の複座機たちが着陸し始めました。再び沈下帯になってきたのかな…?と警戒していると、自分もいいサーマルを見つけるのに苦戦しはじめ、高度はじわじわと700メートルほどまで下がってきました。その日のフライトの感覚から、自分よりも西側、ランウェイ上空に沈下帯があるのは把握していましたが、ここで「この西側ランウェイ上空の沈下帯って突っ切れるのか…?」という超危険な好奇心が生じ、400mでランウェイ東側に戻ってこられるよう550mを引き返すデッドラインとして、西側沈下帯へアタックを試みました。

結果は惨敗。ランウェイ上空〜西側はずっとマイナス4が続いており、一瞬で帰ってきました。エントリーポイント付近もずっと沈下は強く、その時あがった機体とちょうど同高度になってしまったのもあって、すぐさま帰投しランディング。いいソアリングの感覚を身につけられた半面、沈下の怖さと対処、沈下を避ける大切さを思い知らされたフライトでした。危険な&もったいないことをしたなと思いました。

しかし大会では旋回点に向かうために沈下を抜けなければいけない状況も想定され、そんな時にはどのくらいの高度余裕をもってして沈下を攻略するか、どのような経路で抜けるべきか、どの高度であきらめて引き返すべきか、を考えるためのいい練習にはなったように思います。1時間を目指すなら、変なアタックはすべきではありませんでしたね…。次回は粘ります。

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長々と自分のソアリングの反省をしてしまいましたが、ここから今合宿の総括に移りたいと思います。
今合宿は1年生がたくさん参加していたにも関わらず、ランウェイでの皆の動きは非常にスムーズで、この時期とは思えないほど効率的な合宿となりました。安全面でも、上回生やOBの皆様が1回生をよく見てくれた&1回生が慎重に行動してくれたおかげで、大きなヒヤリハット等なく、無事に合宿を終えることができました。
また4日目に象徴されるように、たくさんのフライトの成果を上げることができました。

しかし、今合宿のこのような成果は学生の力だけではありません。今回はOBの皆様がたくさん参加してくださり、我々学生のランウェイでの活動を助けてくださり、楽しくお話してくださったおかげで、このように非常に良い合宿にすることができたと思っております。今後もぜひ、我々の合宿に足をお運びいただければと思います。
OBの皆様にこの場を借りてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

次の京大合宿は12/18-21京大名工大野合宿ですが、今回の地上&上空の感覚を忘れないよう、部員一同更なるパワーアップを目指せるといいなと思います。楽しかったです!!!

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posted by 京都大学体育会グライダー部 at 23:23| Comment(0) | 合宿

京大NF大野合宿 4日目その3 2nd,3rdソロ

最後に森からです。

西の初単座と丹下の初ソロとめでたいことづくしの1日だった今日ですが、かくいう僕もセカンド、サードとソロをためることが出来ました!!発数を分けて下さった後輩同期先輩方、ありがとうございました!フライトはまだまだ課題が残っているのでこれからも精進していきたいと思います!

さて、実はもう一つ報告がありまして、正式にリトマンになることが出来、ウインチ養成を始めることが出来ました!!養成をしていただいた先輩方、養成機会を譲ってくれた同期、下手なリトリブに付き合っていただいたウインチマンの皆さんには、感謝しかありません。
まだまだ未熟な赤ちゃんリトマンですが、早く一人前のリトマンになれるように精進したいと思います。
ウインチ養成は朝点とパラの巻き取りをさせてもらい楽しい限りでした。これからどんどん養成を進めて、早くウインチマンになって部に貢献できるように頑張ります!

以上二回生めでたいトリオからでした。長いブログをここまで読んでいただいてありがとうございます!これからも同期で切磋琢磨しあって成長出来るよう頑張りますので、応援よろしくお願いします!


辻井より・
4日目の成果は以下のようになりました。一日静穏だったことと部員の実力、努力があいまって、実り多かった一日でした!

4回辻 25,26,27thソロ
4回佐藤 26,27,28thソロ
2回西 5thソロ、初Ka8、6,7thソロ
2回森 2nd,3rdソロ
2回丹下 1stソロ
総発数62発中、京大生のソロが12発


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posted by 京都大学体育会グライダー部 at 20:19| Comment(0) | 合宿

京大NF大野合宿 4日目その2 初単座

こんにちは。2回生の西です。

私の今合宿の目標は単座機であるKa8に乗ることでした。教官方は初単座前の学科を合宿前・合宿中に何時間もやってくださったり、部員は私中心で回る学科や部活に文句も言わず付き合ってくださりました。

そんなこんなで迎えた合宿三日目。まずは5thソロに出ることが出来ました。その時点でKa8を組み始め、組み終わりと共に同期のソロ狙いの発数を奪い、再びチェック。初単座ということで、ダブルチェックになりました。周囲の協力を思うと絶対にソロチェックに落ちれないというプレッシャーの中、なんとかかんとか1発でチェックを通過し、ついに初Ka8が決まりました。
Ka8はふわふわしていて、まさに空中散歩という感じで、とても楽しかったです。今までの110発余りで最も楽しいフライトになりました。

着陸したら、初ソロかのような勢いでみんなが集まってきてくれて、集合写真を撮ってくれました。そんなことを全く想定していなかったので、心から嬉しかったし、周囲の人々が沢山応援してくれたことを実感しました。そして、その期待に応えられて良かったと心から思いました。

グライダーパイロットとしてはまだまだ未熟な私ですが、これからもっともっと空の世界を楽しめるように精進していきたいと思います!!
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posted by 京都大学体育会グライダー部 at 20:18| Comment(308) | 合宿

京大NF大野合宿 4日目その1 初ソロ

こんにちは。
二回生の森です。

合宿4日目は一日中静穏
で総発数62発、内ソロ12発と、めでたいことづくしの一日でした!めでたいズを代表して、二回生3人の連名でブログを書きたいと思います!
まずは初ソロの丹下からです。


こんにちは、今合宿ピストを務めました二回生の丹下です。RWから見える池田山の紅葉が美しくなってきましたね。サーマリングで安全な高度を確保して、是非近くまで見に飛んでいきたいものです。

この度、合宿4日目の11月22日に、初ソロに出させて頂きました!総発数は92発で、ソロを狙い始めた70発目くらいから、ずっと着陸が課題でした。教官からも指摘されていましたが、技量が足りないこと以外にも、同期がどんどんソロを貯めていくのをみて焦り、それが操縦に現れ全てがてんやわんやな着陸ばかりしていました。

なので80発くらいからは、初心に帰って速度、軸線、パス角調整、どれかを教官に任せて、一つ一つ確実にできるようにしました。自分の場合、ファイナルターンの回り始めが早すぎて、軸線合わせに時間がかかり、ファイナルが短くなってバタバタすること多かったので、軸線を早めにピタっと合わせることを特に意識していました。

この日、最初のチェックはフレア開始のタイミングが遅く、2度目は開始のタイミングは良かったものの高おこし、、、
ブリーフィングでは、機械的にフレアをしているのではないか、まだ練習が必要だと言われ、今日のソロは諦めかけていました。
しかし、訓練終了間際になってもう一度自分の番が回ってきました。
やや背風が入ってきましたが、教官に背中を押してもらい、再度チェックへ。
結果は、まだフレア開始が遅いとのことでしたが、許容範囲内。もう一度いけと言われ、発数を奪いすぎて申し訳ない気持ちとともに、このチャンスを逃すわけにはいかないと奮い立っていました。ダミーブレイクは、わかってはいたもののやはり衝撃が大きく、サブG訓練の感覚を思い出しました。
着陸は、ややロングしてしまったものの問題ないと感じたのですが結果はどうなのか、、。
コックピットから降りてすぐに、もう一度行ってこいと言われ、???って感じでしたがとりあえず発航点へ向かいました。さらにチェックか?
発航点で、ちゃんと重心位置合わせろよ、と言われ、初めてソロOKとわかりました。とにかく嬉しかったです笑

出発前にクリア確認をしているとき、後ろから返事が無い。。
翼端にグーサインを出して、準備良し。みんなの準備良しの声が大きくて嬉しかった。西の声が一番大きかった笑。そういえば翼端やってくれてたの誰だったかな、、、
出発。強烈なGを感じながら、一番前でスマホで撮影してくれてる有造を視野の隅でとらえて泣きそうになった。丹下が初ソロに出る時、絶対動画とるから、って以前から言ってくれてたから。

離脱後、上空で速度セットをする際に、地平線の位置がいつもと違う...!とはあまりなりませんでした。周りからそう聞かされていたのですが、なぜでしょうか。もしかして普段地平線で飛んでないのか?そんなことはないと信じたいですが、考えるのをやめました。
後ろを振り返っても、もちろん教官は乗っていません。普段は見えない後席のシートが見えました。

交差点の上250mくらい、チェック通過220mくらい、接地点を見て、やや高めで第三旋回を回りました。ベースの途中でダイブロック解除、ダイブ1/3くらいで落としつつファイナルターンへ。これもお馴染みのパターンです。ちょいオーバーシュートしましたが、すぐに修正できました。
落ち着いてアプローチできていたつもりでしたが、高度20mくらいからなぞに機首が右向きに。。
フレアをしながら左をラダーをぐっと踏み(本当はもっと早めに向きを直すべきでした。景色の変化が敏感な引き起こし序番は集中しすぎて足が動かなかったです。反省)、なんとか辻褄は合わせて真っ直ぐ着陸できました。
何度もcondorやイメトレを繰り返してきた日々を思い返しつつ、生還できてほっとした気持ちや、KUGCのみんな、後輩の一年生達の前でソロに出られて嬉しい気持ちや、仲間への感謝、たくさんの気持ちが溢れて泣きました笑

初ソロの体験記は以上とさせて頂きますが、最後に、発数を分けてくださった皆様、今合宿で熱く背中を押し出してくださった教官方、これまで指導して頂いた全ての教官方、合宿開催のために尽力してくださった役員の皆様、ありがとうございました!






(画像は撮影のためマスクを外している途中です。by辻井)
posted by 京都大学体育会グライダー部 at 20:17| Comment(0) | 合宿

京大NF大野合宿 2,3日目

初めまして。一回生の坂本です。
京大NF合宿に参加してきました。3日目の様子をお届けします。

2日目の金曜日は一日中生憎の雨模様で訓練出来ずに終わりましたが、この日は朝からよく晴れ、RWも予想に反して乾燥していて、順調に訓練スタートできました。

と、言いたいところだったのですが、朝一番に木曽川滑空場までJA30GCを取りに向かったところ、JA30GCのハウストレーラーの電装装置が不具合を起こして、2時間格闘してもブレーキを踏むとバックライトが付いてしまう現象が直らず、結局朝は大野滑空場への陸送を諦めることになってしまいました。残念。

そして実はこの日、ついに僕の初フライトができました!5月に入部して以来、気づけばもう半年も経ってしまいました(笑)。普段乗る旅客機よりずっと“飛んでいる”感覚が強くて楽しかったです。

風の条件がソロ向きでないということで、この日は一回生を多く飛ばしてもらえました。初フライトだった一回生は僕の他に石橋、筋誡で、これにて一回生全員が初フライトできたことになりました。

京大単独での大野での合宿は久々とのことでたくさんのOBの方々にもきていただき、賑やかで楽しい合宿でした。






(画像は月曜日のものです、、30GCが写っていますね。by主将)
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posted by 京都大学体育会グライダー部 at 17:21| Comment(0) | 合宿